公開講演会 「動詞文頭配置文の歴史(Zur Diachronie von Verb-Erst-S?tzen im Deutschen)」
INFORMATION
ドイツ語は比較的語順の自由な言語であるが、動詞の位置は比較的限定され、動詞の位置によって文の種類が区別される。主文では文頭から2番目、副文(依存文)では文末、そして決定疑問文では文頭である。現代ドイツ語におけるこの動詞位置は初期新高ドイツ語以降固定するが、初期新高ドイツ語では様々な様相を示す。文法記述の中ではあまり取り上げられないが、動詞の文頭配置は決定疑問文以外にもいくつかのパターンがある。本公演は、動詞位置の固定を中心としてドイツ語の語順を歴史的に概観する中で、決定疑問文以外で動詞文頭配置がなされる文にスポットをあて、どのような場合に動詞文頭配置がなされるかを語用論的に解明する。
講師
ドイツ?ポツダム大学教授
ウルリケ?デームスケ(Ulrike Demske) 氏
1954年生まれ。1993年テュービンゲン大学博士号取得。1997年にドイツ語研究所フーゴー?モーザー賞受賞。1999年イェーナ大学にて教授資格取得。2002年から2011年までザールブリュッケン大学教授。2011年より現職。2013年から2015年までポツダム大学国際関係担当副総長。ドイツ語の通時的統語論および形態論を中心に、コーパスを利用した言語分析、ドイツ語とゲルマン諸言語の通時的比較、言語変化プロセスを主な専門領域とする。“Syntax and Discourse Structure: Verb-Final Main Clauses in German” (2018)、 “The Grammaticalization of the Definite Article in German: Evidence from Weak Definites” (2017)、 “Aspectual features and categorial shift: deverbal nominals in German and English” (2017)、 「初期新高ドイツ語の複雑性について」(2016)、“Towards coherent infinitival patterns in the history of German” (2015)、 「メルクーリウス—初期新高ドイツ語ツリー?コーパス」(2007)、『文法的メルクマールと関係性。ドイツ名詞句についての通時的研究』(2001)、「ドイツ語における-ung 名詞派生。形態的生産性の推移」(2000)、「ドイツ語および英語における名詞化。言語変化理論についての諸考察」(1999)など 論文?著書多数。
通訳
東京外国語大学教授
藤縄 康弘 氏
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料